食道がん

食道がんの統計

新たに診断される方は年間10万人あたり約35人で、男性に圧倒的に多い病気です。

  • 男性:年間10万人あたり約30人
  • 女性:年間10万人あたり約5人

年齢別にみると、50歳代から増加し始め、70歳代でピークを迎えます。

男性では9番目、女性では18番目であり、消化管がんの中では最も頻度が低いがんとなっています。

食道がんの統計

近年喫煙率が低下しているにもかかわらず、我が国では男女ともほぼ横ばいの状態が続いています。

食道がんの統計

食道がんの症状

早期の段階では自覚症状がほとんどありません。
したがって、早期に発見するためには、検診や人間ドックで胃内視鏡検査(胃カメラ)や上部消化管造影検査(バリウム検査)を受ける以外にありません。
がんが進行して腫瘍サイズが大きくなるにつれて、飲食時の胸の違和感、飲食物がつかえる感じ、体重減少、胸や背中の痛み、咳、声のかすれ、などの症状が出てきます。これらの症状がでると、肺(呼吸器)、心臓(循環器)、のど(耳鼻科)の病気を考えがちですが、食道も検査することがとても大切です。
また、食道がんから出血することによって起こる貧血や黒色便が発見のきっかけになる場合もあります。

リスク要因

食道がん発生のリスクには様々な要因が指摘されていますが、なかでも喫煙飲酒に強い関連があります。

なかでも、「お酒を飲むと顔が赤くなる」「以前は顔が赤くなっていたが鍛えて強くなった」という方はかなり注意が必要です。
食道がんの強力なリスク因子はアルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドです。アセトアルデヒドは二日酔いの原因物質、顔が赤くなる原因物質ですが、このアセトアルデヒドが長時間存在すればするほど食道がんのリスクが高くなります。
お酒に強いか弱いかは生まれ持った遺伝子で決まりますが、日本人の場合、「本当にお酒に強い(顔が赤くならない)」方が約50%、逆に「本当にお酒によわい(全く呑めない)」方が約10%、その中間の「お酒に弱い(顔は赤くなる)が呑めば強くなる」方が残りの約40%であるとされています。食道がんのリスクが最も高い方はこの中間タイプの方です。「顔が赤くなる方」は、アルコールは飲めますが、飲酒後にアセトアルデヒドの血中濃度が高くなります。適度に酔って気持ちよくなるため、さらに飲酒量が増えるため、アルコール依存症もこのタイプの方に多いとされています。
同じようにお酒には弱くても、本当にお酒が弱い方はアルコールを習慣的に飲まない(飲めない)ので、依存症のリスクも食道がんのリスクも低いのです。
ただし、中にはアルコールからアセトアルデヒドへの代謝が遅く、本来は「顔が赤くなる」体質であっても「顔が赤くなりにくい」方が存在することも知られています。このタイプの方は食道がんの超高リスク群であることが分かっています。「顔が赤くならない」が「翌日になっても酒臭い」という方はさらに要注意です。

リスク要因

もちろん、喫煙と飲酒、両方の習慣がある方は、より危険性が高いことも分かっています。 食道がんを予防するため、「禁煙」、「飲酒はほどほどに」、是非とも心がけましょう。

食道がんの検査

食道がんの診断に有効な検査には、胃内視鏡検査(胃カメラ)と、バリウム検査(X線検査)があります。
内視鏡検査(胃カメラ)を行うと、疑わしい病変があればその場で組織をつまんで(生検)、がん細胞かどうかを顕微鏡で詳しく調べる「組織検査」を行うことが出来ます。
特に、早期の食道癌の場合、表面の凹凸がほとんどなく色調の変化でしか発見できないものも少なくないため、色の違いを検出できないバリウム検査での早期発見はなかなか困難です。
特に飲酒や喫煙の習慣、体質的なリスク(上述)など、食道がんの高リスク群に相当する方につきましては、胃内視鏡検査(胃カメラ)をお勧めします。

当院では、解像度の優れた最新の内視鏡システムを用いて、痛みや苦痛を最小限に抑えた胃内視鏡検査を行っておりますので、安心して受診ください。

実際の早期食道がんの診断

いずれも早期の病変ですので、内視鏡検査(胃カメラ)でないと発見は困難です。さらに、ごくごく早期の病変であれば通常の白色光でさらっと見ただけでは発見自体が困難な場合も少なくありません。しかし、血管を強調して描出できる特殊な光を使って観察すれば、かなり病変が見やすくなり見逃す確率もかなり低くなります。
下図の病変はかなり見やすい部類に入る早期がんですが、特殊な光を使ってみる方が明らかに分かりやすいことがご理解いただけると思います。

  • 通常の内視鏡画像左:通常の内視鏡画像

  • 特殊な光を利用した内視鏡画像右:特殊な光を利用した内視鏡画像

当院では最新の内視鏡システムを使用していますので、早期の病変でも見逃す確率が低くなり、特殊な光と拡大機能を駆使して適切に診断を行っていますので、ご安心ください。

食道がんの経過

徐々にですが食道癌が進行してくると、下の写真のように徐々に病変自体が内側に盛り上がってくるため食道が狭くなってきます。そうなると物を飲み込んだときに“しみる感じ”や“詰まる感じ”を自覚するようになってきます。
是非とも、症状が出る前に発見したいものです。

  • やや食道が狭くなってきた状態左:やや食道が狭くなってきた状態
  • かなり食道が狭くなった状態右:かなり食道が狭くなった状態

食道がんの治療

早期の食道がんであれば内視鏡治療(胃カメラを使った切除方法)での治癒切除も可能ですので、体への負担もかなり小さく済みます。入院期間も1~2週間程度となります。
しかし、進行食道がんとなれば、手術・化学療法・放射線治療を必要に応じて組み合わせる集学的治療が必要となり、体への負担は大きくなり治療期間もかなり長くなります。

がんは部位によらず早期発見が第一です。症状がなくても定期的な検査を受けるようにしてください。特に食道がんのリスクが高いという心当たりがある方は、胃内視鏡検査(胃カメラ)を積極的に受けるようにしてください。

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