Blog
院長ブログ

京都市中京区えぞえ消化器内視鏡クリニック院長のブログ

医療法人香誠会 えぞえ消化器内視鏡クリニック
  • ホーム
  • 当院での鎮静剤を使った胃カメラの隠れたメリットとは

当院での鎮静剤を使った胃カメラの隠れたメリットとは

胃カメラで使われる表面麻酔「キシロカイン」

胃カメラを受けたことがある方であれば、鼻からの胃カメラであれば「鼻腔」と「喉」、口からの胃カメラであれば「喉」のみに、「キシロカイン」という局所麻酔薬で表面麻酔を受けられた経験がおありだと思います。この表面麻酔は、スプレーやドロッとした液体を喉の奥に少しの時間ですが溜めることで、表面の感覚を麻痺させて検査に伴う痛みや反射を抑える目的で使用されているものです。

しかし、この表面麻酔のプロセスが意外と「しんどい」と感じる方は結構多いんです。この段階でオエッという嘔吐反射が出てしまう方、ドロッとした液体の不快さがとても苦手という方、喉のしびれる感覚が検査後もしばらく残るのが辛すぎるという方、などなど。中にはキシロカインアレルギーがあり、局所麻酔薬がそもそも使えない方もいらっしゃいます。

 

表面麻酔を使わない当院の胃カメラ

当院では、しっかりと休めるレベルの鎮静剤をコントロールして使用することで、表面麻酔をしなくても全く問題ない(検査にも支障がない)方法で内視鏡検査を提供しています。検査後も喉の違和感がほとんど残りませんし、検査が終わってすぐに水分や食事を摂っていただくことも可能ですので、表面麻酔をなくしているメリットは実はかなり大きいのです。

 

胃カメラの検査前に飲まされるマズい液体の正体

胃カメラの前に飲まされるマズい液体とは、粘膜表面のねばっとした粘液を取り除く「プロナーゼ」、その作用をしっかりと発揮させるための「重曹」、観察の妨げとなる食道や胃の中の泡を取り除く「ガスコン」を混ぜたモノです。詳細に観察するためには必須の組み合わせなのですが、これがホントにマズいんです。内視鏡検査自体よりも「これを服用するのが一番イヤでトラウマです」という方までいらっしゃる程です。

 

マズい液体を飲まずに胃カメラ検査を受けられます

当院では、全員に鎮静剤を使用して口から直径10mmを超えるカメラを入れて検査を行っています。口から挿入する太いカメラを用いるメリットは、よく巷で言われるCCDカメラの解像度が高いというだけではありません。実はこの直径の太いカメラにはウォータージェット機能というものが付いています。フットメダルスイッチで勢いよくカメラの先端から水を放出して観察する部位をキレイに洗うための機能です。当院では、このウォータージェットで使用する水に「プロナーゼ」「重曹」「ガスコン」を入れていますので、検査前に服用してもらわなくても、カメラから勢いよく注入して十分に洗浄して観察することが可能となっています。

検査前に飲んでいただくのは、観察の妨げとなるような喉や食道の唾液を洗い流すためのコップ半分程度の「ただの水」のみです。以前これが苦痛だったという方は是非一度ご相談ください。

 

内視鏡検査風景