stomach cancer
胃がんとは

胃がんとは

医療法人香誠会 えぞえ消化器内視鏡クリニック

胃がんの統計

新たに診断される方は年間10万人あたり約100人で、男性の方が多い病気です。

男性 年間10万人あたり約140人
女性 年間10万人あたり約60人

 

年齢的にみると、50歳ごろから増加し、80歳代でピークを迎えます。

男性では大腸がんに次いで2番目に多く、女性では乳がん、大腸がんに次いで3番目に多いがんとなっています

 


我が国では男女とも減少傾向にありますが、まだまだ患者数が多い主要ながんの1つです。

 

胃がんの症状

早期の段階では自覚症状がほとんどありません。
したがって、早期に発見するためには、検診や人間ドックで胃内視鏡検査(胃カメラ)や上部消化管造影検査(バリウム検査)を受ける以外にありません。
がんが進行して腫瘍サイズが大きくなるにつれて、みぞおちの痛み・不快感・違和感、胸やけ、吐き気、食欲不振などの症状が出てきます。また、胃がんから出血することによって起こる貧血や黒色便が発見のきっかけになる場合もあります。

 

リスク要因

胃がんの主なリスク要因としては、ピロリ菌感染、喫煙、塩分の多い食事などが挙げられます。
「ピロリ菌」が胃に感染すると、胃粘膜が慢性の炎症を起こします。その結果、胃粘膜には「萎縮」→「腸上皮化生」という変化が起こり、胃がんが発生しやすい粘膜の状態となってしまいます。ピロリ菌をできるだけ早い段階で(年齢が若いうちに)除菌することで、胃がんのリスクを下げることができます。
胃がんの予防のための「禁煙」や「減塩」、ピロリ陽性の方は「除菌」を心がけましょう。

当院では、ピロリの検査および除菌治療を積極的に推奨しております。

 

胃がんの検査

胃がんの診断に有効な検査には、胃内視鏡検査(胃カメラ)と、バリウム検査(X線検査)があります。
胃内視鏡検査(胃カメラ)を行うと、疑わしい病変があればその場で組織をつまんで(生検)、がん細胞かどうかを顕微鏡で詳しく調べる「組織検査」を行うことが出来ます。
特に、ピロリ菌除菌治療後(萎縮性胃炎や腸上皮化生がある胃粘膜)は、胃粘膜全体に凹凸が目立ってくるため、色の違いを検出できないバリウム検査での早期発見はなかなか困難です。
ピロリ除菌後の胃がんの早期発見・診断には胃内視鏡検査(胃カメラ)をお勧めします。

当院では、解像度の優れた最新の内視鏡システムを用いて、痛みや苦痛を最小限に抑えた胃内視鏡検査を行っておりますので、安心して受診ください。

実際の早期胃がんの診断

  • 左:良性(胃炎)

  • 右:早期がん(悪性)

いずれも5mm以下の病変ですので、内視鏡検査(胃カメラ)でないと発見は困難です。さらに、上のような距離から見ただけでは良悪性の診断はかなり困難です。
当院では最新の内視鏡システムを使用していますので、このような病変でも見逃す確率が低くなり、特殊な光と拡大機能を駆使して適切に診断を行っていますので、ご安心ください。

 

実際の進行胃がん症例

いずれも進行癌ですが、病変によってかなり見た目が異なることがおわかりいただけると思います。組織のタイプが違えば進行のスピードもご本人が自覚する症状もかなりの差があります。
進行した状態で見つかると必要とされる治療もそれなりに体に負担が大きいものになります。

  • 左:2型進行癌と言われるタイプ

  • 右:4型(スキルス胃がん)進行癌といわれるタイプ

胃がんの治療

早期の胃がんであれば内視鏡治療(胃カメラを使った切除方法)での治癒切除も可能ですので、体への負担もかなり小さく済みます。入院期間も1~2週間程度となります。
しかし、進行胃がんとなれば、外科的手術が必要となり、場合によっては術後補助化学療法(再発予防のため)も受ける必要が出てきますので、体への負担は大きくなり治療期間もかなり長くなります。

がんは部位によらず早期発見が第一です。症状がなくても定期的な検査を受けるようにしてください。